2024年8月末から2025年10月の宅建試験を目指して勉強を始めた。
その間に利用したテキストや勉強方法、スケジュールなどをまとめ、良かった点や反省点を記しておこうと思う。
主婦のきまぐれチャレンジ
宅建を受けようと思ったのは本当にただの気まぐれ。仕事を辞めてしばらく時間があまっていた時期だったので、何か資格の勉強でもしてみようかなと思い立ち、ちょうどツイッターで流れてきていた株式会社Gakkenが運営している1st Studyzというサイトを見て決めた。
並んだ資格試験の中で一番良く聞くものであったし、チャレンジし甲斐がありそうだったから。
1st Studyzでいきなり過去問からの法令制限
Gakkenの1st Studyz 宅建(宅地建物取引士)試験過去問研究所では、WEBで正解の選択肢をクリックする形で、無料で宅建の過去問学習ができるサイトだ。
とりあえずやってみるが、まー、全然わかんねーわー。そりゃそーだよねー。解説読んだってワケわかんねーわー。ってな感じではじめてみて、WEBで色々調べつつ、なぜか最初に本格的に勉強にとりかかってしまったのが、都市計画なのであった。
宅建受験指南やテクニックを紹介している動画チャンネルなどでは、まずとりかかるのは宅建業法。宅建試験の出題順の一番始めが権利関係のため、市販のテキストはみな権利関係からスタートしているが、民法(権利関係)はいきなり難し過ぎて挫折してしまう危険があるので、まずは理解しやすい宅建業法からとりかかることをお勧めしているらしい。
そんな、宅建業法でも民法でもない、法令制限からスタートしたのは、良い偶然であったと思う。法令制限も十分に難しいし、範囲も広いので、これを業法のあとで始めたら、そこで諦めてた可能性ある。
都市計画法は全体像を理解することが難しかった
都市計画?用途地域?その全てが今まで触れたことのない世界。試験に出てくる一番下流の暗記ポイントだけ覚えようとしても、やっぱりその上流の根源の法律からざっくりと体系的な理解をしないと気持ち悪いし、記憶が身にもつかない。
そこで、えらいこだわって自分で色々調べまくってノートをまとめて。って、宅建勉強としては一番やってはいけないというか、非効率で時間を無駄にする勉強方法をとっていたのよね。
ただその頃は受験よりも、勉強をする、新しい知識を得ることが面白かったので、そこである程度納得行くまで自分で調べて理解を深められたのは良かったと思う。
しかし、それにしても法令制限に時間をかけすぎたのは確か。ノートによると宅建勉強はじめの1日目は2024年8月20日。都市計画が終わり次に農地法に移ったのが10月1日。この間、宅建試験の勉強範囲ってどのくらいなんだろうと、出題分野や科目を調べて、その膨大さに気が遠くなった記憶が。1ヶ月以上もかけて勉強した科目が、受験範囲全体からするとわずか40分の1ほどの量だなんて。
この頃から、後の業法の学習までは、1st Studyzで科目をしぼって過去問をするのと、学習・理解とを繰り返して、その科目の過去問正答が9割ほどで一区切りとして、次の科目に進んでいくという流れをとっていた。暗記は努力するつもりはあったが難しく、過去問やっていれば自然に覚えていくでしょうと最初から逃げの一歩であった。
土地区画整理法でみちくさ
農地法はさすがに軽くいなせて、次に国土利用法に入ったのが10月23日。これも割とさくっと終わらせられて、次、土地区画整理法が11月5日から。土地区画整理もボリュームはそう多いわけではないのだけど、理解・解釈が難しかったのと、ちょうど近所で地方公共団体施行の土地区画整理事業がおこなわれていて、しかもそれが色々問題があってもめていたりしたもんで、その事業内容が理解できるようになったらこれまた興味がわいてしまって、また時間を無駄にしていたよ。まあ、これも面白かったからヨシとするけど。
そんなこんなで盛土規制法には12月17日に入っている。そして、ああもう年が明けてしまったという焦りで、ようやくテキスト買いましたwww
テキストは、宅建士 合格のトリセツ 基本テキストを選んだ。イラスト図解も多く、なにより条番号の記載がないのが、抵抗感なく読み進められてよかった。
建築基準法は苦手意識がめばえて
年が明けて2025年1月20日に建築基準法に入った。これまた覚える数値の多い科目で、建築確認などの理解学習も必要と。で、苦手意識の芽生え。建築基準法苦しくて、なかなかはかどらなかった。
これまで勉強するの面白い、難しくても新しい知識が得られるの楽しい、と思ってやってきてたのだけれど、用途地域の建築制限、さらに建築確認と、覚えなくてはならない要件が多すぎて、建築基準法はただただ苦行であった。
この頃考えていた予定では、3月には業法に入るつもりだったのだが、結局5月の半ばあたりまで建築基準法を引きずってしまった。法令制限だけで8ヶ月も時間をかけてしまった。これはさすがにやりすぎというか、馬鹿すぎたわね。
ありがとう宅建業法
そしてようやく宅建業法に入ったのだが、やさしくて、何を言っているのかが理解しやすくて、非常に良いペースで学習がはかどった。時間なくてどうしようかと思ったけど、これならできそうな気がする!と再びやる気を出させてくれて、ありがとう宅建業法!!
宅建受験指南のサイトや動画チャンネルでは、学習する順番は、宅建業法 → 法令制限 → 権利関係をおすすめしているが、わたしはやっぱり時間がたっぷりある時期に法令制限からやっておいてよかったと思った。
宅建業法こんなもんかー。宅建いけるぜいえーい!とか思ったあとにあの難解でボリュームのある法令制限に入っていたら、これまた挫折もあったかもしれんと。
とは言え、宅建業法も完了できたのは7月の後半。予定ではもうとっくに民法を始めている時期だったのに。
過去問で学習する良さと危うさ
宅建勉強スタートしてからずっと、既出の1st Studyz 宅建(宅地建物取引士)試験過去問研究所をヘビーユースしてきたのだけれど、法令制限が終わるころにようやくと、テキストに出ている要件数字と、過去問の正誤が違うところがあると気づいた。
そう、Gakkenの1st Studyzは「改」とかではなく、過去問を過去問のまま出しているところだったのだ。それによって、間違った知識が入ってしまった部分もあって、最後なおすのに苦労したり、間違っていると気づいていない知識もまだあったかも、な状態となってしまった。
そのあたりのくだりは、「Gakken 1st Studyz 宅建verを使ってみて」の記事にまとめたので、詳しくはそちらで。
ゼロ円模試受けてみた
これまで学習はテキスト+一問一答過去問集+1st Studyzでやってきたが、そろそろ模試のことも考えねばと思い、7月14日にLEC東京リーガルマインド主催の2025宅建ゼロ円模試に申込み、解答入力初回締切日 7月23日に間に合うよう大急ぎで業法を仕上げて、7月21日に初めて2時間通しての模試をした。
結果は30点。民法8点、政令5点、税他2点、業法13点、免除2点。
ここで、業法やべえ!もっと出来ると思ったのに!ってか初見の問題むずっ!2時間じゃ全然足りない!と、現実を知って焦りはじめる。
学習は法の理解と要件の暗記と、科目を絞った過去問連続解答ばかりだったので、1問ずつ違う科目が次から次に出題される形式に慣れていなくて、記憶の引出しを開けるのにひどく時間が掛かってしまうことが分かった。
なので、初見の問題を通しですることにももっと慣れておかなければと、市販模試、みんなが欲しかった!宅建士の直前予想模試 2025年度版を購入。
民法捨てた
民法(権利関係)を学習する時間がない。理解に時間がかかるものばかりだし、宅建指南動画なんかでも、民法は深追いしないこと、時間をかけても無駄、業法を完璧にするほうが良いという論が飛び交っているし、ぶっつけで模試を受けたけど民法は6点くらいは取れている。ということで、民法をしっかりやるのは諦めた8月半ばであった。
一応、得点源と言われる区分所有法や登記法など、ポイントとなる科目だけはかいつまんで勉強したけれど、すべて学習はしなかった。これが、民法は例年よりも優しかったと言われている2025年宅建試験においては超絶マイナスに働いた・・・。
模試では合格ラインだったのに
7月のゼロ円模試で凹まされ、やっぱり慣れって大事と思い、今度は試験会場の雰囲気にも慣れておこうと、総合資格学院開催の会場模試にも申込んだ。
その模試が行われる9月20日までに、なんとか税・その他と免除科目も仕上げて、業法の強化もすすめた。
するとその模試では39点。民法9点、政令6点、税他2点、業法17点、免除5点。購入した市販模試でも軒並み想定合格点よりも多く得点できるようになってきた。これはいけそうだという手ごたえが出て来た。
なんなんだよ2025年宅建試験問題
残り数週間、法令と業法の強化に力を入れて、税と免除科目もしっかり知識を増やして挑んだ初めての宅建試験。それがあれだよ、なんなんだよ2025年宅建試験のあの問題・・・。
模試でトレーニングしてきた時間配分もなにもかも、アホほど多く出された個数問題と、難易度の高い選択肢で総崩れ。法令 → 税他 → 業法 → 免除 → 民法の順で解いていったのだけど、民法に入れたの残り30分切ってた。
初挑戦の宅建試験はなんだか面食らった感じで終わってしまった。
やっぱり暗記を逃げてはいけないね
今年の試験、それでも38点とか40点越えとかの人もいて、これが実力の差だなと思い知った。どんなにテキストにも載っていないような難問が出たとしても、テキストに載っている部分だけしっかりと覚えて、それを素早く取り出せていれば、それだけで合格点は超えられる問題だった。あとから落ち着いて問題を見返してみてよくわかった。
だから、これから1年、暗記から逃げずにしっかりと知識を蓄えて、来年も挑戦しようと思う。で、どうせだったら40点越えで合格を目指すぞ、と。


一言どうぞ